認知症の父の在宅介護記録

アルツハイマー型認知症(要介護5)を患う父の在宅介護の記録

退院に向けて(経鼻栄養の注入について学ぶ)

父は嚥下訓練により嚥下機能も回復してきたが、それでも3食すべてを口から栄養摂取できる程には至らず、口から食べられるのはゼリーやアイスクリームなど、お楽しみ程度のものにとどまる。そのため基本的には1日3食、経鼻栄養の注入を行わなければならない。
 
退院後は、注入も家族が行うため、その手順について、看護師さんより指導を受け、退院までの期間、毎日練習を行った。注入の主な流れはこのような感じ。
 
1.注入前
・ギャッチアップ
 (身体を45度程起こす)
・口腔ケア
 (口の中の唾液や痰を取り除くため、舌の上や歯を磨く)
・チューブが胃まで届いているか確認
 (シリンジで少し空気を入れ、聴診器で胃の音を確認)
・シリンジで白湯+ナトリウム(塩)を入れる。
 (注入する栄養にはナトリウムが含まれていないため別途注入)
・栄養剤をよく振り(振らないと滴下が止まることも)容器に移す
・注入スタート(父の場合は250mlを約3時間かけて注入)
 

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シリンジで白湯を入れる練習
 
注入するのはエネーボ配合経腸用液(バニラ味)
直接胃に届くので、味は関係ないけれども、甘くて良い香り。
 

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2.注入中
・時々滴下のチェック
・注入中に喉がゴロゴロいい始めたら、注入を一旦止めて痰を吸引
 
3.注入後
・シリンジでチューブに白湯を流す(チューブをクリアにするため)
・プラスティック容器の場合は、使用後に容器を水洗いする
 
病院では1日3回、7:00 / 12:00 / 17:00スタートで注入を行っていた。自宅の場合もほぼ同じくらいの時間帯に注入をしているものの、間隔をあけずに、2缶分をいっきに入れ、流し続けても良いのだそう。
 
ただし、注入のスピードは一定で。父のように体力のない老人等の場合は、注入のスピードが速すぎると下痢をおこしやすいそうだ。
 
最初はシリンジの使い方一つとっても、不慣れで、あぶなっかしい感じだったものの、回を重ねるごとに要領を得て、スムーズにできるようになってきた。反復練習あるのみ。