認知症の父の在宅介護記録

アルツハイマー型認知症(要介護5)を患う父の在宅介護の記録

誤嚥性肺炎(発症から入院まで)

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写真はちょうど父が入院した頃に撮ったもの。

 

施設に入っていた父が入院することになったのは、誤嚥性肺炎を患ったためである。

 

誤嚥性肺炎とは、食べ物や飲み物、唾液等をゴクンと飲みこむ動作(嚥下機能)が低下することで、本来食道から胃に送られるはずの物が気管に入ってしまい、その結果細菌が肺に入ってしまうことで起こる肺炎のこと。高齢者の肺炎の半数以上が誤嚥性肺炎と言われていて、誰にでも起こりうる疾患のようだ。

 

加齢にともない、歯が抜けることによる咀嚼力の低下、嚥下にかかわる周辺の筋力の衰えなどによって、嚥下機能の低下は誰にでも起こることのようだけれども、特に認知症を患う人は、次第に食べる量が減り食べなくなったり、食べ物を認知できなくなるようで、そういったこともあり嚥下障がいを起こすリスクは高いようだ。

 

父の場合も今年の3月末より10日程、咳、発熱に加え、喉がゴロゴロなるようになり、痰の量が増えていて、施設の方も、症状から察するにおそらく誤嚥性肺炎ではないかと仰っていた。そのため病院で検査をしてもらったところ、レントゲンにうつる片方の肺が真っ白だった。誤嚥性肺炎の可能性が高いことが判明し、即入院となった。

 

思い返すと、施設に入る前は、自宅で普通のご飯(少し柔らかめの物)を食べていたものの、施設に入ってからは、食べるとむせるということが増え、次第に刻み食→とろみ食に代わり、年明け以降はほぼペースト食(全てがスムージーのような形状)になっていた。なので、嚥下機能は徐々に低下し、飲み込むことが困難な状態になっていたのだと思われる。

 

また父が入っていた施設は医療行為は一切できない施設であったため、痰が増えても吸引することはできないし、むせるからといって栄養を口以外から摂取(経鼻チューブや胃ろうによる栄養摂取)することもできないため、結局誤嚥していることが分かっていても、口から食べさせるより他なかったそうだ。おそらくこうしたことのつみ重ねによって、誤嚥を繰り返し、肺炎を発症するに至ったのだと思われる。

 

そんなこんなで4月の初旬に、総合病院に入院し、肺炎の治療を開始することとなった。