認知症の父の在宅介護記録

アルツハイマー型認知症(要介護5)を患う父の在宅介護の記録

寝たきり患者の体温調節の難しさ

父の介護を通して、寝たきり患者の体温調節の難しさを痛感している。

 

父のような寝たきりの場合、ほぼ24時間ベッドの上にいることになる(唯一ベッドから出るのは訪問入浴の時くらい)。自力で動くことができないので、背中はずっとベッドに接している状態。なので背中はどうしても暑くなってしまう。さらに布団をかぶせると、その熱がこもってしまい、体温が上がることがめずらしくない。ちょっと布団をかけているだけで、体温は37度後半くらいまですぐに上がる。

 

今年の夏は猛暑で、我が家のような夏向きの家も24時間エアコンはフル稼働だった。それでも常にマットレスに面している背中は暑くなり、汗でパジャマがじっとり濡れることがあった。

 

また最近は朝夕は寒いのでエアコンを入れたくなるものの、エアコンを入れて、布団をかけると、寝たきりの父にとっては暑すぎる状態になり、すぐに背中がじっとりしてしまい、体温もあがってしまう。

 

寝返りをうてないということが、こんなにも体温調節に影響してしまうとは、驚きだ。と同時にベストな体温を保つことの難しさも痛感している。

 

ここ1, 2週間で朝・夕の冷え込みが増し、我が家のような古い日本家屋は屋内であっても、外と同じくらいの気温になる。ちなみに我が家は築100年以上の町屋だが、家自体の傾きも大きく、建具はすきまだらけで、すきま風がひどい(以下写真参照)。また足元については、床板1枚の上に畳が敷かれているので、畳の隙間からも冷たい外気を感じる。そんな状態なのでどうしても、毛布も布団も掛け、エアコンも入れたくなるのだけれども、それはNGなようだ(看護師談)。

 

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対応策として、教えていただいたのは以下2つ。

・胸の下あたりまで布団をかけ、胸より上はタオルをかける

・靴下をはかせて、足元は布団をかけない

 

要は全身を布団でがっつり覆うのはNG。

上半身または下半身の一部を出して、空気にふれさせることが必要とのこと。

 

あとは父の場合、自動で体位変換ができるマットレスを使っているのだが、そのマットレスには、

・寒い時にはマットレスを温める機能

・暑い時には足元から空気を送り出す機能

がある。

 

こういう機能を活用するのも一つだ。

 

これから、過酷な冬がやってくる。

この家での冬は、アウトドア生活に匹敵する寒さとの闘いとなる。

うまく、寒さ対策、体温調節対策をして、冬を乗り切りたいものだ。