認知症の父の在宅介護記録

アルツハイマー型認知症(要介護5)を患う父の在宅介護の記録

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

育児と介護

20代~30代あたりで育児にたずさわり、子どもが自立し一段落という40代~50代あたりで親の介護を迎え、60代~70代くらいで配偶者の介護が始まるというのが世間一般のスケジュール感だろうか。こうしてみると、人生において自分以外の人間のお世話をする時間…

医師の鑑

これまでプライベートでも、仕事でも様々な医療機関で、数多くの医師と接してきたが、医師も十人十色だと実感している。 今回、父の担当をしてくださった医師・A先生は今まで巡り合った医師の中でも、群を抜く素晴らしい方で、まさに医師の鑑と言える方であ…

患者や家族に寄り添うことの大切さ

父の命がもう長くないということをはじめて知ったのは、3月末に施設で体調をこわした時のことだった。 咳と微熱が数日続いていたのだが、施設の職員の1人が、父もいる部屋の中でおもむろに「で、看取りはどうされますか」と母と姉に尋ねてきたらしい。単に体…

退院に向けて(関係者でのミーティング)

3月末より肺炎の症状が出てた父、4月5日に施設の運営母体であるクリニックを受診し、その日のうちに総合病院に入院。医師・看護師による献身的な治療、言語聴覚士によるリハビリを受け、約2ヶ月の入院期間を経て、6月6日に退院することとなった。 入院当初は…

退院に向けて(オムツ交換について学ぶ)

寝たきりで、全ての行動に介助が必要な父。オムツ交換にもスキルが必要。オムツ交換は病院で看護師さんより指導していただいたものの、状況に応じた工夫等は退院後ヘルパーさんからも色々教えていただいた。何度も体位変換することなく、手際よく行うことが…

退院に向けて(口腔ケアについて学ぶ)

高齢者にとって、口腔ケアは単に虫歯や歯周病を予防するためではなく、感染症予防という大きな意味合いをもつ。 加齢とともに、歯を失ったり、唾液の量が減ったりと、口腔内も老化していくのは仕方がないこと。でも、こうした老化現象によって、口腔内の細菌…

退院に向けて(体位変換について学ぶ)

床ずれという言葉を聞いたことはあったけれども、いまいちどういうことを指すのか分かっていなかった。が寝たきりの父と日々接する中で、ようやくその意味が分かってきた。 床ずれは褥瘡(じょくそう)とも呼ばれる。寝たきりの場合、身体が動かせないため、…

退院に向けて(痰の吸引について学ぶ)

季節はそろそろ初夏に 普段、痰なんてさほど気にしたことがなかったものの、誤嚥性肺炎をわずらう患者にとって痰は大敵。特に父の場合、入院当初、咳すらできなかったので痰が出ても自分で吐き出すことができなかった。そうなると、ドンドン痰が気管支に貯ま…

退院に向けて(経鼻栄養の注入について学ぶ)

父は嚥下訓練により嚥下機能も回復してきたが、それでも3食すべてを口から栄養摂取できる程には至らず、口から食べられるのはゼリーやアイスクリームなど、お楽しみ程度のものにとどまる。そのため基本的には1日3食、経鼻栄養の注入を行わなければならない。…

退院に向けて

季節は変わり、桜から新緑へ いよいよ父の退院の目途がたってきた。入院当初はもうこの病院で命をとげるのではないかと、みんなが思っていたものの、肺炎もおさまり、栄養状態も良くなり、父は着実に回復することができた。ようやく父も住み慣れた我が家に帰…

誤嚥性肺炎(嚥下訓練)

認知症になってからの父は最初に数(時間や金額)が分からなくなり、だんだん分からない状態への不安から苛々することが増えてきた。そして次第に物の名前も出ずらくなり、言いたいこともうまく伝えることができなくなってきた。プライドの高い父は、うまく…

誤嚥性肺炎(治療)

入院期間中、肺炎と膿胸の治療を行うこととなった。 ●肺炎治療 入院してから肺炎治療のために抗生剤の点滴を行っていたものの、1週間弱でまた高熱が出て、肺炎をぶりかえしてしまった。誤嚥性肺炎の場合、いくら抗生剤で肺の炎症を抑えられたとしても、その…

延命措置について

入院当初、医師からは、父の状態は老衰の末期で、状態としては非常に厳しい。もって数か月程度と告げられ、私たち家族は大きなショックを受けた。肺炎の状態もさることながら、自力で食べることができない=老衰の末期状態であり、命が終わる時期が近づいて…

誤嚥性肺炎(発症から入院まで)

写真はちょうど父が入院した頃に撮ったもの。 施設に入っていた父が入院することになったのは、誤嚥性肺炎を患ったためである。 誤嚥性肺炎とは、食べ物や飲み物、唾液等をゴクンと飲みこむ動作(嚥下機能)が低下することで、本来食道から胃に送られるはず…

はじめに

写真はちょうど父が入院した頃に撮ったもの。 父は83才。アルツハイマー型認知症を患い、現在は要介護5の寝たきりの状態。 認知症発症後も自宅で介護にあたっていたものの、しだいに家族の負担も増し、1年4ヶ月前に施設に入所するも、4ヶ月前に誤嚥性肺炎の…